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雨の日はお味噌汁をサービス

「豊ちゃん」

まんまるころんころんの牡蠣フライ


● お店データ ●

豊ちゃん

東京都中央区築地5−2−1
   東京中央卸売市場付属商1号館

TEL  03−3541−9026

営業時間 5:30〜13:00




築地ごはん探検隊をはじめてから
いったい何人のひとに、いったい何回問いかけただろうか

  「築地でおいしいごはんと言えば、どこのなあに??」



またひとの顔見りゃ、二言目にはこれだよ・・・と言いたげに苦笑しながら

  「そこ、10月から4月の間だけおいし〜い牡蠣フライが食べられるんだ」

と、「豊ちゃん」(とよちゃん)というお店を教えてくれた同僚。
社内では”本当に良いもの”にこだわる人として認識されている彼だから
きっとおいしい牡蠣フライに違いない。 食べたい。食べたい。食べたい。



そして念願叶って、牡蠣フライをいただきながら
「豊ちゃん」の長田社長にお話をうかがいました。

私の予習の範囲では「豊ちゃん」というと、
グルメ雑誌などで「オムハヤシ」などが有名なお店。

社長は白衣白帽が似合う恰幅の良いおやじさんかと勝手に想像していました。

しかしながら、想像は大はずれ。
長田社長はなんとも華奢で、色が白く、とても知的な雰囲気の女性でした。



開口一番、訊ねたのは「豊ちゃん」という屋号の由来。

  だってとても耳に心地よく、一度聞いたら絶対忘れない
  良い名前じゃないですか。



「豊ちゃん」はいまは亡きご主人、先代長田豊秀氏の愛称なのだそうです。

創業は大正8年。当時は築地の前身である日本橋魚河岸にあり、
「長豊軒」(ちょうほうけん)という名前だったそうです。

それから、関東大震災により大きなダメージを受けた日本橋魚河岸は築地へ移転。
そして戦後のゴタゴタなどで、「長豊軒」は共同経営だった時代もあったそうです。
その後共同経営が解散することになったとき、仲間から
新しいお店の屋号は、ご主人の愛称である「豊ちゃん」にしたらどうか
というアドバイスを受けたとのこと。

  「豊ちゃん」。

その屋号の響きから、先代社長のお人柄が垣間見えるようですね
と言うと、長田社長の顔が ふっ とほころぶ。
         ・・・素敵な方だな と思いました。



そして、待望の牡蠣フライは・・・筆舌に尽くしがたく。

  社内のもうひとりの「豊ちゃん」ファン
  Sさんが熱の入った体験談を書いてくれましたので
  下の ”今回ごちそうになった一品” をご覧くださいませ。

  
最近、スーパーのお惣菜で売られている揚げ物は
あらかじめ中国で加工されているようなものが多いでしょう?
衣がべっちゃり、中身も ?? なものばかり。

かといって自宅ではこんなに上手に揚がらないし・・・・
   (家では揚げ物は絶対しないと決めていたりする。^^;;)
揚げ物は、おいしい洋食屋さんで食べるに限る! と思う今日この頃。



「最近の家庭では、”材料を惜しみなくふんだんに使って料理する”
 ってことをまずしなくなったのよね。
 
 うちでは、フライなら卵をとにかくたっぷり使う。
 揚げる油もしょっちゅう取替える。

 うちはね、値段安くしないの。
 安くしておいしさに妥協してはしょうがないもの。」

「それに、料理は ”これでいい”とい事は決して無いの。
 絶えずおいしさを追求しないと。」

と、凛とした表情で語る長田社長。
築地のプロ意識を目の当たりにさせられます・・・。



食のプロ達が買出しに集まる築地市場。
そのプロ達の空腹を満足させる築地の食堂が、プロ意識なくして
成り立つわけがないわけで。



築地で買出しをする人の中には
普段から魚料理に携わっているせいか
朝食や昼食に魚をあまり食べたがらない人も少なくないといいます・・・。


NHK出版から出されている「築地のしきたり」(小林充著)という本に
長田社長の談話が登場します。


「だいぶ昔の話だけど、うちでカツカレーを食べ、
 茂助でみやげのだんごを買い、
 愛養でコーヒーを飲む。これが買出しにきた寿司屋の板前さんなんかの
 お決まりの巡回コースだったの」
(「築地のしきたり」小林充著 NHK出版 より引用・一部改行)


竹で編んだ”市場かご”の一番上に、茂助のだんごをそっと載せ
「豊ちゃん」のおいしいごはんで活力を得た面持ちで
早足でお店へ急ぐ板前さんの姿が目に浮かびますね・・・。


築地で買出しをする料理人が最近ずいぶん減ってしまったらしいので
”だいぶ昔の話だけど、”という言葉になったのでしょうけれど
きっと今でも、その「しきたり」は健在なような気がします。

だって、築地を愛する人々は
「良いもの・おいしいもの」へのこだわりにはとても頑固ですもの。

<備考>
「茂助」とは前回の築地ごはん探検隊でご紹介した「茂助だんご」さん。
「愛養」とは築地場内、6号棟にある喫茶店。
 


● 今回いただいた一品 特別編 ●

・牡蠣フライ (タルがけのご飯半分)

社内のもうひとりの「豊ちゃん」ファンSさんによる
牡蠣フライ体験談です。

--

みなさん、初めまして。
11月に入ってから暖かい日が続き、どうなることかと思っていましたが、
この頃やっと初冬らしくなってきました。

私は築地関係の会社で働くようになって半年になるのですが、
季節ごとに会社の方々からお勧めの食事を教えてもらっています。

そして今回、寒くなってきたこの季節には
必ず“豊ちゃん”のカキフライを食べたほうがいいと教えてもらったので早速行ってみました。



お店に着くと、オムハヤシやメンチカツなどの名前が並んでいて
誘惑されたのですが、何とか踏みとどまってカキフライを注文しました。

この頼み方にもいろいろバリエーションがあるらしく、私はタルがけのご飯半分というのにしました。



しばらくすると、揚げたての大きなカキフライがどーんと5個もお皿にのってきました。
あんまり他では見られないような大きさです。

一瞬、こんなに食べられるかしら? と思いましたが、一口かじるともう箸が止まりません。
大きなカキフライに、特製のタルタルソースがかかっているのでボリュームたっぷりでしたが、おいしいので難なく完食できました。



豊ちゃんに限らず、築地のお店にはトッピングなどの組み合わせが自由にできる場合が多いので、自分好みの味を見つけるまで、あとどれぐらい試そうか悩むところです。

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